プロジェクト全体の責任者であるプロジェクトマネージャーの管理統括下において、プロジェクトリーダーはチームを牽引する役目になります。リーダーとしての役割を確実に果たすために、チームを管理し、問題が起きたら解決していく力が必要になります。
プロジェクトリーダーがプロジェクトの開始にあたり全プロジェクトメンバーから吸収した情報を基に作成する、プロジェクト・スコープは運営委員会の承認を得なければなりません。プロジェクト・スコープでこのプロジェクトの意義や目標を、関わるすべての人に理解してもらい共有し合うことが成功の秘訣です。そしてスケジュール作成に先立って、やはりメンバーからの聞き取りにより業務分解表をできるだけ現実に即した正確な数字で作成できれば、更に成功を引き寄せます。プロジェクトが開始すれば様々な障害が起こり得るのであり、ガントチャートを利用してあらかじめリスクを想定し対応を考えながらスケジュール管理を徹底しましょう。
プロジェクトリーダーの仕事は大変多岐にわたりますが、最も大変なのは、プロジェクトの終盤になって発生するバグや問題の数々への対処です。まずひとつは、何と言っても進行途中の要点ごとにしっかりと点検することで解決しやすくなります。各人の能力を正しく把握し、適材適所で仕事を振り分けることも大切です。更に忘れてはいけないのがスケジュールのバッファです。納期よりも前に余裕をもってチームの納期を設けることで、それだけ仕事のペースも早められますし、病欠などの急の事態にも対処が可能になります。プロジェクト全般の先々を見通し、発生しうるトラブルをできる限り予測した上で、最悪の場合の対応策を常に用意しておくことが大切です。
KPT法は大変便利なもので、プロジェクトリーダーとして働く人にはぜひとも身につけて欲しい技能の一つです。とはいっても、決して難しいものではありません。プロジェクトを進めてきた中で感じた「良かったこと、悪かったこと、これから試してみたいこと」をメンバー全員で討論し、質を上げていくというのが主なKPT法の活用の仕方です。こういった形式をとることにより誰もが発言しやすくなるとともに、新しい視点でプロジェクトを眺めるようになり、問題を洗い出すことが出来ます。顧客の意識を把握する際にも、KPT法は活用できます。KPT法を上手に活用することで、プロジェクトの進め方が大いに変わってきます。